星野リゾートは、「旅を楽しくする」をテーマに、圧倒的非日常を提供する「星のや」、温泉旅館「界」、想像を超える体験が溢れるリゾートホテル「リゾナーレ」、「街ナカ」ホテル「OMO(おも)」、みんなでルーズに過ごすホテル「BEB(ベブ)」の5ブランドを中心に、国内外72施設(国内67、海外5)を運営。開業するたび大きな注目を集めています。
全国各地の施設で働くスタッフを含む<全社員IT人材化>の推進により、システムの内製化を加速させながら新たなサービスを次々と生み出し、スピーディーな事業拡大を実現しています。
ゆめみは、デザインプロセスの伴走を通じてエンジニアとデザインチームとの共通言語をつくり、連携を深めることでより効率的にプロダクト開発を進められるチームづくりを支援しています。
ビジネスモデルや<全社員IT人材化>などの革新的なアプローチで、日本国内外から大きな注目を集めている星野リゾート。
そのスピーディーな事業拡大の背景には、時代や社会のニーズにすばやく対応できる自社開発組織と外部パートナーとの柔軟な共創があります。
星野リゾート様が自社運営されているサービス(一部)と体制図
今後も続々と新規開業が予定され、プロダクト開発のさらなる効率化をめざすなか、ゆめみはパートナーとしてデザインプロセスに伴走。デザインを組織の共通言語とすることで開発チーム全体のコミュニケーションフローを改善し、協業しやすい体制づくりを支援しました。
◎ワークショップの実施
2日間のワークショップのなかで、デザイン領域を担う外部パートナーを含むプロダクト開発チームとゆめみメンバーが、デザイン手法を用いたプロセスを共に実践。現状のプロダクトをDX文脈から整理・評価することにより、プロダクト開発に取り組む際に必要な共通言語や考え方をチーム内に浸透させるだけではなく、エンジニアとデザイナー間のすれ違いを解消し、知識や役割分担の「壁」を突破する学びを提供しました。
Day‐1
デザインプロセスを体験しながら、デザインの知識がない⼈でもデザインやプロダクトの理想像や思いについて言語化して話せる状況をつくり、それぞれの意思がデザインプロセスにおいて反映されていることを確認しながら、対話の価値をチーム全体で実感。
具体的にユーザー像と機能の役割をモデル化し、実際の画面設計(ワイヤーフレーム)として表現しました。
Day‐2
開発実現性を持った具体的モデルの画面デザインの作成と、デザインする上での共通認識が醸成されるデザインガイドラインの作成
【星野リゾートご担当者様からいただいたコメント】
星野リゾート
情報システムグループ エンジニア
藤井 行 様私が星野リゾートに入社した数年前は、ちょうど星野リゾートがシステム開発の内製化に取り組み始めた頃でした。現在ではメンバーもプロダクトも増えましたが、私たちはいまだに自分たちにとってのプロダクト開発のあり方を模索しています。
いくつかのプロダクトでは、外部のプロダクトデザイナーにデザインを依頼しており、要件をお伝えし、提案されたものにフィードバックするという形が一般的でした。しかし、このプロセスではプロダクトや現場に納得感のあるデザインに辿り着くまでに時間がかかることに課題を感じていました。
当初は、プロダクトデザイナーにもっとプロダクトや開発現場を理解してほしいと思っていましたが、「本当にそれだけで良いのか?」と考えるようになりました。デザインパートナーとして積極的に歩み寄ろうとしてくれているのに対し、私たち自身がデザインへの向き合い方を変えなければ、現状を打破することは難しいと気づき始めたのです。
そんな中でゆめみさんと出会い、デザインを共創するため、今回の取り組みに参加しました。ワークショップでは、普段は別々に活動しているプロダクトデザイナーと私たちが一緒に、同じ場所で同じ手法を使いながらユーザーをイメージし、課題解決を目指してデザインを進めました。
その中で、デザインという専門性の高い領域にも、プロダクトの本質を知る私たちだからこそ関われるポイントが多くあることを実感しました。また、デザインのための共通言語を持つことが、今後のプロダクト開発にとって非常に重要であると改めて気づかされました。特に、外部のプロダクトデザイナーから「デザインを一緒に考え、つくることができてとても楽しかった」という声をいただけたのが、とても嬉しく、印象に残っています。
ゆめみさんには、コンサルティングという距離感ではなく、チームの一員として伴走いただき、開発チームのスクラムイベントにも積極的にご参加いただいています。これからも共に、私たちにとってのプロダクト開発やデザインのあり方を模索し続けたいと思います。
【ゆめみ担当者の声】
「お客様一人ひとりに合わせた旅の提案」を基本とされる星野リゾート様なので、すでに開発チームのメンバーはそれぞれで顧客目線を持っていたことや、フラットな組織文化で日ごろからオープンに議論できる環境にあることで、ワークショップでも自然に思いを発話していただけ、大いに議論が盛り上がりました。
もちろんこれまでもスクラムのなかでメンバー同士が対話しながら開発を進められていたのですが、今回改めて「何のためにつくるのか」など俯瞰的に話したり問いただしたりする機会を設けたことで相互理解が深まり、メンバー間のコミュニケーションが変化していくのを目の当たりにし、とても手ごたえを感じました。
今後さらにいろんな方と次期支援に向けたヒアリングを重ねながら<全社員デザイン人材化>の取り組みに伴走していきたいと思います。
・人間中心設計(HCD)をベースとしたデザインプロセス
・ワイヤーフレームを活用したUI設計
・モブデザイン
デザイン人材育成支援
YUMEMI Service Design Sprint
デザインシステム構築・内製化サービス