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【AWS re:Invent 2017レポート】4つの基調講演から考えるAWSの方向性 vol.1

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はじめまして、ゆめみの海保です。

re:invent2017 に参加したので、レポートを書こうと思ったのですが、それぞれの個別の技術に関しては、私より詳しい方が有用な解説記事を書かれております。

なので、このレポートでは視点を変えて、re:inventの4つ基調講演から感じた今後のビジネスの方向性を私なりに考察してみようかと思います。

1.グローバルインフラ編:Keynote : Peter Desantis(Vice President )

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AWSでは現在進行形でリージョンを拡大し続けています。2016年11リージョンの展開し、さらに、11リージョンを2017年に追加するとのこと。量的な増加だけでなく、質的な面においても新しい取り組みが以下のように行われています。

  • 政府向けリージョンの追加
  • 100%再生可能エネルギーで稼働

このように、環境だけでなくセキュリティにも配慮したリージョンを追加することで、AWS利用の幅を広げています。リージョンに合わせてAZ(Available Zone)も続々と追加されています。グローバルネットワークとしては順調に拡大していることが伺えます。

また、(個人的には今回のre:inventでの数々の新サービスの発表の中でも興味を引くものだったのですが)新しいEC2instanceとしてBare Metal Instanceが発表されました。ネットワークだけでなく、サーバーの性能も向上させる試みが行われています。(ちなみに、AWSにとっては、EC2への技術投資は償却がすぐ行われるようで、それだけ投資効果をすぐ得られることができると評価しています。)


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EC2 Instaneについての説明

また(ちょっと順番は前後するのですが)、このようにネットワークのキャパシティが拡大すると必然的に複雑化するため、ロードバランサーの存在も重要になります。(我々のような)おっさんSEホイホイの話ですが、Peter Desantis氏が構築した最初のロードバランサーは2台のLBをRS-232Cで繋いだものでした。そもそも、大量アクセスを捌くようなロードバランサーは概ね高価であり、それだけ高価でも実際に有効かは使ってみないと分からない事が多く、不確実性の高い、コスト要因となっていました。AWSではこれに対し、LB自身を管理、拡張するモジュールを構築し、これをAWS HyperplaneやManaged NATといったユーザー向けのサービスに展開することに成功しました。

これらのネットワーク及びサーバーの性能向上により、大きな恩恵を受け、今後グローバルレベルで大幅に発展するのが機械学習(の結果のAI)です。これまでの機械学習では、データを解釈し、学習を行わせるためにメモリやCPUなど多大なスペックが要求されました。これからは、学習は高速に完了し、学習モデルの評価や実際使ってみての精度、本当に役に立つか、コストパフォーマンスは良いのか等、人工知能としてのサービスそのものの評価ができるようになり、よりユーザーに役に立つ(あるいは役に立たないけどすごい)サービスが生まれてくるのではないかと思います。

ここでは、バイクの高速化、自動運転、ビルの空調のシミュレーション、果てはブロック崩しの最適化など機械学習を活用したサービスを数え切れないくらい紹介されました。

これらの顧客向けのサービスの新展開の一方で、機械学習の進歩はAWS自身が提供するサービスにも数多くの進化をもたらしています。その中でもセキュリティに関しては特筆するべきレベルだと思います。これまでは、監視し、対応を行う人的リソースを多く確保する必要がありましたが、これからは基準を設定し評価方法を定義すれば、セキュリティリスクを自動判別、対応も自動化しました。この結果、人手が介在する部分としてはSecurity Managerと呼ばれる職務のみで、人的リソースを大きく節約してセキュリティを実現することができるようになりました(Amazon Guard Duty)。

まとめとして、グローバルインフラストラクチャはほぼ全ての面で変わらず発展し続けており、その結果機械学習を中心としたこれまで性能がボトルネックとなっていたサービスの実用性がより高まりインフラが守りではなくサービスの基盤として攻めに貢献するようになってきたと言えます。


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